音楽に貴賎なし~ナイアガラ的生き方の実践~
正直この記事には大いに同意する、というか同意した自分を罰したい。
なぜならナイアガラ的でないから。
確かに今のメインカルチャー(特に音楽ね)なんてクソだ。たとえば歌詞ひとつとっても、松本隆の活躍した80年代と異なり、舞台は始終自分視点から動かず、情景の描写も何にもない。とにかく私はあなたに会いたいということしか伝わらない。
いや、その気持ちを詞にしてくれよ!!アタシ大っ嫌いそんなの(男ですけど)!
でもね、大瀧詠一は言いました。音楽に貴賎なし。
あれだけ音楽を聴きまくり、自分でもさんざん作って、オリコン1位もとった人が、結論として音楽に上下はないといっているんです。
正直ね、記事中で、大瀧詠一に言及している点はうれしかったです。
そして、いまのJ-POPに不満のある日本人。つまり、サザンとか大瀧詠一とかJ-WAVEの流れとしての本当の質が高い洋楽を見習ったアーティストが欲しい都市住民層であれば、最初からJ-POPなんかに期待せずに洋楽でいいのである。
確かにね、私が初めて好きになったのはQUEENだし、「最初からJ-POPなんかに期待せずに洋楽でいい」という考え方にもすっごく同意できる。洋楽質高いもん。この次好きになったユニコーンも、奥田民生はビートルズべったべたに愛してるし。
でもね、あのね(急に甘え口調になる)、僕は洋楽を下敷きにしつつ、日本独自の感覚を持った音楽がほしいの。日本人特有の節操のなさが大好きなんです。
正月にはこたつを囲んでお雑煮を食べながらかるたをしつつ、ヤクザみたいな着物姿で初詣し、その翌月にはキリスト教由来のバレンタインデイを心待ちにして、さらにその翌月にホワイトデー、4月に由来のよくわからないお花見して、5月にはこいのぼりして、6月はてるてる坊主飾って、7月には海で泳いで8月はお盆して、9月にお月見して、10月はハロウィンして、11月は特になくて12月にクリスマスで盛り上がりたいんです。
ナイアガラ・カレンダー 30th Anniversary Edition
- アーティスト: 大滝詠一
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 2008/03/19
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (34件) を見る
韓国のK-POPにはないでしょ、そんなもん。
筆者の人の「メインカルチャー捨ててサブカルチャー残せばいいじゃん」という主張はわかるんだ。
でもね~でもぉ(どんどん甘えが強まる)、メインカルチャー捨てたらサブカルチャーも死ぬと思うんだ。
心臓病だけど肝臓の質は世界一丈夫な人がいたとして、「君の肝臓は素晴らしいから、心臓捨てたらええやん」言うてその通りしたら死にますやん。
心臓は腐ってるよ。病気だよ。でも捨てちゃダメなんです。夏なんです。
A○KBがダメだと思ったら、別に聞かなければいいんです。っていうかA○KBの曲いっぱい書いてる人だって、昔YMOのコピバンでYMOの前座してたんだからさ。
そーいう意味ではA○KBはYMOの孫弟子といえるし、もっといえば大瀧詠一はA○KBにすれば親戚のオジサンだ。
メインカルチャーはどうしょうもないけど、でも全てはつながっている。連鎖の中にある。それを教えてくれたのは、大瀧詠一だったのだ。
だから、安易に、今あるメインカルチャーを追放とか、無くすとか言っちゃいけないのだ。