好きなミュージシャン好きな理由(わけ)~第6回 大瀧詠一~
最近ブログの更新を怠り気味だったが、スマホやら3DSやらのゲームにはまってしまったことが原因だ。情けない。ちなみに私がブログを更新しなかった期間は、12月14日から今日までの16日間に及ぶ。その間にクリスマスは過ぎ、もう年末だ。
しかし、世の中にはシングルとシングルの間を12年間も空けた男がいる。いや、いた。
それが今回紹介する大瀧詠一である。
人のことなど言えた義理ではないが、正直言って、あまり男前!という感じの顔ではない。山下達郎や、槇原敬之もそうだが(失礼)、私はむしろイケメンではない男性歌手の方が、良い歌を作ると思っている。
さて、私が語りたい大瀧詠一の魅力はとにかく一点「ふり幅の広さ」に尽きる。
大瀧がソロデビュー後、ナイアガラレーベルを立ち上げ、事実上活動休止するまでの70年代は、後年と違いほとんどの詞を大瀧自身が書いたこともあり、言葉遊びを楽しむような曲が多い。
このベースボールクレイジーなんかはほとんどダジャレのみで構成された曲だ。
また、短期間で多くのアルバムを作らなければならない事情もあって、70年代末期の曲なんかはどこかヤケクソのような感じが見られる。
この曲は、70年代ナイアガラの最後にやけくそで作られた一曲だ。なんせ、渚のシンドバッドを石川五右衛門に置き換えたただの替え歌だ。
さすがにこの時期には長年のファンでも、ついていけずに離脱する者が結構いたようで、大瀧詠一宛に直接「あなたには悩みというものがないのですか!」と怒りの投書をした人もいたとか。
(※実際は滅茶苦茶悩み苦しんだ末の結果であることは、言うまでもない。)
それが3年後の1981年には「君は天然色」になり、世間一般にいわれる「いわゆる大瀧詠一」的なサウンドが完成する。
しかしその翌年、1982年の正月には、こんな迷曲を世に送り出している。
当時人気だった漫才コンビの中で、比較的目立たない方をトリオにしたうなづきトリオに提供した楽曲。ビートきよしの歌が結構上手いのが笑える。
ほぼ同時期には松田聖子や、ナイアガラトライアングルの企画を進行させていたのだから、本当に幅が広い。
ちなみに私が大瀧詠一が手掛けた曲の中で最も好きなのは、1982年、うなづきマーチと同じ年に発表されたこの曲だ。
非常に豪華なストリングスアレンジと、映画のような世界が広がる名曲。なぜこの曲がシングルカットされなかったのか不思議なくらいだ。
ちなみにやっぱり初めて大瀧詠一を聴こう!という人は、ベスト盤よりもまず1981年発表の「A LONG VACATION」を聴くのが一番良い。
日本音楽史上に残る名盤なので、普通に持っておいて損はない。
再発が何度もあって分かりにくいので簡単に解説すると、
・全曲のカラオケが入ってるのが30th Edition
・1曲を除く9曲のカラオケ(ガイドメロディ付)が入ってるのが20th Edition
A LONG VACATION 20th Anniversary Edition
- アーティスト: 大滝詠一,松本隆,大瀧詠一
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