藤沢数希さんはいくのが早すぎる~藤沢数希さん仮想通貨撤退によせて~
恋愛工学でおなじみの藤沢数希氏が、仮想通貨からの(一時)撤退を表明したようだ。
確かに、数日前に出された国税庁の見解に従えば、ビットコインでモノを買ったり、他の仮想通貨に換えただけでも全て課税扱いになってしまい、非常に使い勝手が悪い。
その後も彼はtwitterで、仮想通貨の業界や、ホルダーを馬鹿にするような発言を繰り返している。
やっぱり、暗号通貨を愛する人は、一生、暗号通貨を抱えたまま生きて、そして、死んでいき、最後は棺桶で秘密鍵を燃やしてもらうべきだよね。それこそが、真のクリプト愛。それも素晴らしい生き方だと思います。 https://t.co/tNdOrc44hk
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2017年9月8日
いや~、僕は仮想通貨業界、あんなにみんな自信満々で、ドヤってたんだから、業界で一致団結して、ちゃんと年末までに、為替FXと同じで、分離課税20%ぐらいは、勝ち取れるものとばかり思ってたよ……。しょうがない…。
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2017年9月8日
そんなもん、数年単位かかる話やないかい
だが、ちょっと待ってほしい(朝日新聞風に)
基本的に政府というのは、年度単位で動く。例えば来年度(2018年度)当初から開始する施策があるなら、今年度(2017年度)当初から少しずつ準備を始めていくはずだ。
国税庁だって同じで、年度末2~3月に行われる確定申告へ向けて、各種税金についての方向性を示せるのは、その年度の前半、遅くとも夏の終わりまでだろう。秋以降は確定申告へ向けた対応や、次年度への準備でバタバタのはずだ。
↑今年の春発売のこの本には、仮想通貨のかの字もない。そりゃそうだ。この時期には仮想通貨が儲かるだなんて、誰も思っていなかったのだから。
じゃあビットコインの今回の急騰がいつ始まったかといえば、明らかに今年度に入ってからだ。
多分仮想通貨業界も少しずつ動きだしてはいただろうが、春~夏までの数か月で一致団結して、国にそれなりの見解とお墨付きを得るのは無茶な話だ。
バブルには、良性と悪性がある
先日の記事でも述べた通りで、私はバブルには良性と悪性があると思っている。
私が「良性」とみているのは、元祖バブルの南海泡沫事件(株式会社や、監査の考え方が一般に認知されるきっかけに)や、90年代のITバブルのように、新たな技術や概念が普及する過程で起こるものだ。
そして「悪性」が、藤沢さんが例示した「オランダのチューリップ球根バブル」のように、純粋なマネーゲームによるものだ。
今回のビットコインバブルは明らかに前者ではないか。チューリップの球根は植えてもチューリップしか咲かないが、ビットコイン他仮想通貨が目指しているのはより便利な世の中の到来だ。そこが違うだろう。
確かに国の存在とは相いれない部分もあるが、ベトナムやリトアニアでは仮想通貨をむしろ利用しようとする動きもある。結局は国側の受け取り方と、仮想通貨業界側の説明の仕方でしかないように思われる。
藤沢さんはいくの早すぎる
中国で規制の報道があったICOにしても、中国政府はICOの考え方自体を否定してはおらず、あまりに悪質な案件が多かったので、整理に乗りだしたというのが真相のようだ。中国政府は日本よりはるかに利にさといので、仮想通貨をうまく利用しつつ、実利をとるだろう。
また、9月8日には、地方のビットコイン取引所を閉鎖させたとの報道が出たが、これもICOのニュースと同じで、見るに見かねて……ということではないだろうか。
ビットコインバブルは終わるかもしれない。しかし、それは何度かのうちの、一回が終わっただけに過ぎないのだ。
恋愛工学にひっかけて言えば、藤沢数希氏はちょっと「抜く」のが「早」かったってことで・・・(下ネタやんけ)私はもっとスローにネットリいこうと思います。