相場格言は仮想通貨の世界でも通用するか
少し前まで株をやっていた。
父がかつて勤めていた企業の株を空売りするという、ある種親不孝な投資だったが、結局ほとんど株は下がらず、この間すべて手じまいしてしまった。
株については「片足と引き換えに5億を手に入れた男」故・立花義正氏や、林輝太郎氏の著書を読みつつ勉強していたが、彼らはITが本格的に登場する前に活躍した人たちなので、具体的な手法というか勉強法が古く、参考にならない部分も結構あった。
しかし、彼らの本に度々出てくる「うねり」とか「リズム」のような値動きの周期性についての言及や、年末年始にはかならずポジションを手じまうといったようなトレードルールについては、仮想通貨売買においても参考になる部分が多いと思っている。
特に、年末年始での手じまいについては、今後の納税の観点から見ても有効性があるかもしれない。
Sell in Mayは大正解?
また、よく言われる「相場格言」というものも意外と参考になると私は思っている。
例えば「Sell in May」(株は)5月に売れ、というものだ。
どういうわけか、毎年株は5月前後に高値をつけて、そのまま下がることが多いよ。というジンクスである。今年は発生しなかったが、去年は4月下旬からだらだら下がり続けて6月に底をつけ、そこから回復している。
新年度が始まる4月に例年新たな資金が市場に流入し、それが一服する5月ごろに下がるという理屈で一応説明はされているが、あまり根拠ある説明とは言えない。
仮想通貨界でもおなじことが起きている。
今年の春からビットコインを含めたアルトコインが高騰したが、5月下旬を天井にして一度暴落を見せている。
モナーコインは5月19日に46.8円の高値を付けた後、27日に一時15円台まで下落。約7割という下落率は、株や為替では到底お目にかかれない。
また、NEMも5月22日に37.7円を付けたあとで、これも27日に一時10円まで値を下げた。
いずれの通貨もその後持ち直してはいるが、非常に心臓に悪い展開であったことは事実だ。
Sell in Mayには続きアリ
Sell in Mayは結構有名だが、この格言には続きがある。
don't come back until St Leger day.(セントレジャーデイまでは戻ってくるな)
セントレジャーデイ、というのは9月の第二土曜日にイギリスで行われる競馬の大レースのことである。
9月の第二土曜日といえば・・・今日(9/9)やんけ!
というわけで、仮想通貨界の皆さん、今日から投資再開ですよ。戻って!戻って!