なぜ東京の交通事故は死者ゼロでトップニュースなのか
誤解を受けやすそうな内容だけど、ちょっと納得いかなかったので書く。
11月9日朝、東京の山手通りで定員6人のところ学生12人が乗車したワゴン車が横転し、全員がケガをした。しかし不幸中の幸い、学生12人はいずれも命に別状ないようだ。
私はこのニュースを、朝の情報番組がトップニュースで伝えているのを見た。
正直、私にはこのニュースをトップニュースとして取り扱う意味がよく分からなかった。死者はおらず、全員命に別状ないのだ。しかも、その事故が首都圏の交通に大きな障害を引き起こしたという続報も、特に聞いていない。
定員を超えて車に乗っていたという点では大いに問題があるが、じゃあこれが社会全体に与える影響って何だろうか。他の項目まで押しのけてトップに持ってくる理由って何だろうか。
結局のところ、ニュースを作ってる中の人たちにとってなじみの場所(オラが村の近所)で事故がおきたもんだから、つい取り上げてしまっただけなんじゃないか。
これは私や家族が近所で起きた事故の話題で騒ぐのと同じ程度の感覚なのではないか。
ニュースを作る人たちの、取り上げる項目の優先順位をつける基準って、その出来事が世の中にどの程度影響があるかではなく、自分のいる世界にどんだけ近いかなのか?
ちなみに、この事故の3時間前に、84歳のおばあさんが、タクシーにはねられて亡くなっている。
こっちの方のニュースは、私が見た限り、全く報じられていなかった。少なくとも、学生12人の事故よりは、扱いは小さいはずだ。
都会の若い学生の事故は、命に別状がなくてもトップで速報扱いだけど、田舎のおばあさんが死んでも、取り上げないんですね、zip!さん。
田舎の人間は一体どれだけ死ねば、都会で起きた死者0人の事故より、大きく取り扱われるのかな?とかものっすごく黒いことを考えちゃったので、この辺でやめときます。