後世に伝えたい「ナイアガラ」的生き方 その④「ナイアガラ的なるものとは？」

歴史の振り返りが3回も続いてしまったが、本来は、大瀧詠一という「ナイアガラ的生き方」の体現者について、その特徴と、我々が取り入れるべき点を書くための記事であった。ようやく本筋に戻ることができる。

前回までにも出てきたが、大瀧は数多くのミュージシャンに楽曲の提供を行っているが、メンバーに統一感が全くない。

松田聖子、薬師丸ひろ子、小泉今日子、渡辺満里奈らアイドル、山田邦子、うなづきトリオ、クレイジーキャッツら芸人、山下達郎、竹内まりや、ラッツ＆スターら後輩ミュージシャン、西田敏行、小林旭ら俳優と、何でもありだ。

大瀧詠一 Song Book I-大瀧詠一作品集Vol.1(1980-1998)-

極端な例になると、雑誌のネタ企画に応募してきた素人にすら、曲を書いている。

※この曲は必聴。最近のミュージシャンがこんなくだらないもん作るだろうか。もっと今のミュージシャンはくだらないものを作った方がいい。

数千曲を提供している筒美京平が、ほとんど芸人や俳優(転向組は除く)に提供しないのとは、対照的だろう。

筒美京平 Hitstory Ultimate Collection 1967~1997 2013Edition

※別に筒美京平さんを否定しているわけではない。雑食性という点では大瀧以上ではないか。

大瀧はラジオ等でも、「純化に走ってはいけない」ということ、そして「音楽に貴賎はない」とを常に主張しつづけていた。

ついつい我々が陥りがちな「最近のアイドルはだめだ・・・」とか、「最近の音楽はなっていない・・・」などと言うことは大瀧は絶対に言わないのだ。

というわけで、今後当ブログでは(唐突だ)、世の中の文化に対して、ショボイ見識を振りかざしつつ、上記で大瀧氏が主張し続けてきた２点(純化の否定、音楽に貴賎なし)をできるだけ守りつつ、できる限り建設的な提言をしていくものとしたい。

はい、起立、着席、礼！(頭をぶつける音)